アフリカ熱帯林の現状と日本との関係

世界動物園水族館協会(WAZA)会議で日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を一時停止することが投票で決定された


 世界動物園水族館協会(WAZA)のプレスリリース「WAZA Council votes to suspend Japanese Association of Zoos and Aquariums (JAZA)」を、AJFが翻訳・紹介するものです。

世界動物園水族館協会(WAZA)会議で日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を一時停止することが投票で決定された


2015年04月22日 世界動物園水族館協会(WAZA)プレスリリース 

動物の入手手段をめぐる長い年月の交渉の末、今週WAZA会議でJAZAの会員資格を一時停止することが満場一致で決定しました。

世界動物園水族館協会(WAZA)会議で今週、日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を一時停止することが、満場一致で決定しました。決定はJAZAの会員である動物園と水族館が 追い込み猟によって捕獲されたイルカを入手している問題についてWAZAとJAZAが合意に達することができなかった結果でした。

WAZAは、残酷で非選択的な方法で、動物を野生から獲得することを禁止する方針に従うよう、全ての会員に要求しています。

長年の間、WAZAは、太地の追い込み猟で捕獲された動物の入手を中止させるために、JAZAとその会員と協力して働いてきました。毎年、追い込み猟は国際的な注目とイルカの殺害に対する批判を集めています。そしてWAZAは、以前から他の団体と協力して追い込み猟の実施に対して 抗議をしてきました。  

WAZAは問題点について交渉する努力を継続中で、昨年の東京での会議の間、JAZAがその会員が追い込み猟から動物を獲得することに対して2年間のモラトリアム(一時停止期間)を施行することを提案しました。JAZAはモラトリアムの提案を拒否しました。その問題は11月にWAZAの国際会議で再び議論され、JAZAの会員が太地の追い込み猟からの動物を受け入れることについてのJAZAの態度を変えさせることを目指しました。JAZAはイルカを捕獲する方法に制限を設け、動物のケアを改善するなど、ガイドラインのいくらかの変更を提案することで対応しました。しかしそれは追い込み猟によってイルカを獲得することを厳しく制限するものではありません。WAZA会議は、満足のいく合意に達することができなかったと結論して、JAZAの会員資格を一時停止することを可決しました。

会員資格一時停止の根拠はJAZAがWAZAの倫理規約と動物福祉に違反したことによる決定です。また、WAZA会議は、WAZAの会員は、太地の漁業からイルカを獲得しないという意思を固める必要があるという見解を再確認しました。

WAZAの使命は、動物園や水族館の世界的なコミュニティの声となり、連帯した保全行動のための触媒として機能することです。 WAZAがこの使命を達成する方法の一つは、国家と地域の団体との連携を促進することによるものです。WAZAは今でも追い込み猟によって動物の命が失われることに終止符を打つための努力をし、JAZAとその会員と協議を継続しているという重要な事実を言及しておわります。

*世界動物園水族館協会(World Association of Zoos and Aquarium : WAZA)は1300を超える主要な動物園や水族館の原則、方針、実施、戦略を一致させる世界的な組織です。 WAZAは、世界の動物園や水族館を統合する代表であり、動物園や水族館(生息域外)および自然の中(生息域内)において、動物福祉の高い倫理基準を確保し、環境保全を達成するためにIUCN(国際自然保護連合)、各国の政府やNGOと協力して働きます。


独立行政法人環境再生保全機構より平成24年度地球環境基金助成金を受けて実施した「アフリカの熱帯林の環境保全と日本をつなぐ生物多様性保全の教育・普及活動」のフォローアップの一環としてこのページを作成し、公開しています。

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